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【杉井です】年末のご挨拶とちょっとした来年の抱負

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皆さま、はじめまして。
最近やっと中年の自覚が芽生え始めました2007年度入社の杉井真一です。
今回、初めてコラムを書きます。

2021年も本日を残すのみとなりました。皆さま、今年はどんな一年だったでしょうか。

年末になると、知人の敏腕ディレクターが10年ほど前につぶやいた一言を思い出します。

 

「年末をゆっくり過ごしていると、テレビマンとして不安になるんだよね…」

 

年末特番に加えて、年始の特番も年内に納品しないといけないので、テレビ業界の年末はかなりのドタバタです(他の業界も勿論忙しいとは思いますが…)。そんな中、自分だけゆっくり過ごしていると不安になるというのです。僕自身も年末になると、会社に泊まり込みで作業するようになり、気付いたら大晦日というのが、「通常」の年末でした。

…が、去年になりそれが一変しました。もちろんコロナのせいです。我が社の社内制作のメインは海外物だったため、どれもストップしてしまいました。去年の年末はNetflixでドラマを一気見できるほどゆっくり過ごせてしまい、なんだか不安になってしまったのを覚えています。

幸いなことに、今年は年末特番を担当することができました。昨日(12/30)放送のBS-TBS「郷愁の街角ラーメン 3時間スペシャル」です。3時間ぶっ通しで12店のラーメン店を一挙に放送するという、なんとも攻めた番組編成でした。ご覧いただいた方はありがとうございます。(冒頭の写真はそのロケの写真です)

https://www.bs-tbs.co.jp/entertainment/tokyoraamen/

 

僕が担当したのは3店です。実は、そのうちの一つに今年一番考えさせられたシーンがあります。その店は吉祥寺で3代続く老舗ラーメン店。3代目の作ったラーメンを2代目が試食することになりました。2代目からはなんとなく厳しいコメントが出るのかなと思っていましたが、口にしたのは正反対の一言…。

 

「これでいいと思うよ」

 

捉え方にはよっては、丸投げにも聞こえるアドバイスです。しかし、理由を聞いてみると、すぐに合点がいきました。

 

「私も先代に味のことはそんなにうるさく言われなかったんです。経営のことは色々と言われましたけど。」

 

経営のことは叩き込むが、旨いラーメンの作り方は自分で考えろというのが初代から教えでした。なるほどと思い、これを自分事に置き換えるとどうなるんだろうと考えてみました。旨いラーメンというのはテレビ業界で言えば「面白い番組」になります。つまり、編集やナレーションのテクニックは教えてもらうことはできても、「何を面白いと思うか」は自分で追求していくもの、ということなのかなと思います。

 

僕は今年で41歳になりました。不惑を迎えましたが、正直番組を作っていると「これを視聴者は面白いと思ってくれるのか」と迷うことも多々あります。来年は一人でも多くの人に共感してもらえるような番組を作れるように「面白い」と感じる心を大切にしていきたいと思った2021年の年末でした。

今後とも、より一層尽力してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。以上、コラムでのご挨拶となり恐縮ではございますが、皆さまどうぞ良いお年をお迎えください。

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